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时长:
16分钟
播放:
42
发布:
2年前
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简介...
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皆さんこんにちは。御紹介いただきました内閣総理大臣の岸田文雄です。今日は、休日にも関わらず、こうして大勢の皆さん方にこの会場に駆けつけていただきました。心から厚く御礼を申し上げます。


今、田中総長から御紹介いただきましたように、私は1982年法学部を卒業いたしました。そして、これもまた総長からお話がありましたが、早稲田大学においては、創立者であります大隈重信公 『おおくましげのぶ』の他、卒業生として、私を含めて8人の総理大臣が出ています。今日も森元総理もお越しでいらっしゃいますが、こうした総理大臣を輩出している。また、今の内閣においても、松野官房長官、また鈴木財務大臣、西村環境大臣、また渡辺復興大臣、こうした閣僚を早稲田大学は輩出しています。


また、今日は会場にも山本有二『やまもとゆうじ』先生を始め、国会稲門会『とうもんかい』の皆さんにもお越しいただいています。こうした政界のみならず、経済界、スポーツ、文化、学術、あらゆる分野で有能な人材を輩出している、この早稲田大学で今日こうして講演をさせていただく機会を頂きましたこと、大変光栄に思っています。田中総長を始め、早稲田大学関係者の皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。


さて、私が早稲田大学を卒業して、今年で41年の月日がたちました。当時のことを思い返しますと、正に幾つもの「まさか」、まさかこんなことは起こらないと思っていた、こうした幾つもの「まさか」を実感せざるを得ません。


私はまず受験で失敗を繰り返し、そして早稲田大学に入学いたしました。本来であるならば、そこで心を入れ替えて勉学に励ん「べんがくにはげん」だといえば、大変人生として美しいのでありましょうが。


しかし、やはり人生というのは道草、回り道の連続が常のようでありまして、私もそこからいろいろと道草、回り道をいたしました。大学時代、確かに多くの本は読みました。また、人生の中で最もたくさん映画を見た、これも大学の4年間でありましたし、また全国でナップザックを抱えて旅をする。特にあの頃は一人で旅をする、いろいろ物事を考える貴重な時間ももらいました。


こうやってみますと、本当に大学の授業に出たのかと思われるぐらいですね、自由な時間を過ごしました。


また、大学当時、友人にも恵まれました。例えば、元防衛大臣でありました、岩屋毅「いわや たけし」君は、大学時代から大変仲の良い友人でありました。それ以外にも、多くの友人に恵まれた、こういったことでありましたが、例えば岩屋君は当時から雄弁会「ゆうべんかい」に所属し、そしてあのときはたしか、鳩山邦夫『はとやま くにお』先生の事務所にもう秘書としての仕事もしていた。要は、当時から政治を志して大きな目標を持って生き生きと生活をしていた。そんな姿を思い返します。


ところが、一方、私は日々どうやって、これから人生生きていこうか、人生の目的を考える、こうした日々だった気がいたします。要は、大学時代も道草、回り道の連続であった、こんなことを思い返しています。このように、お世辞にも模範的『もはん』な大学生とはいえなかった自分があれから40年以上たって、こうして母校の大隈講堂で内閣総理大臣として講演をする。正に当時としては想像もできない、正に「まさか」であったわけであります。また、先ほど総長の方からG7広島サミットについて御紹介いただきましたが、G7広島サミットは多くの皆さんのお力添え『おちからぞえ』によって無事終了することができました。


私は、思い返すんですが、早稲田大学在学中、1979年でありましたが、日本で初めて先進国首脳会議東京サミットが開催された。1979年は、正に私は早稲田大学在学中でありました。当時はイラン革命後の第2次石油危機の中で、日本がG7の結束を保つ『けっそくをたもつ』ことができるか、こうしたサミットであり、当時の大平正芳『おおひらまさよし』総理が大変な苦悩の中で議長を務められた、こういったサミットでありました。私もニュースで大平総理の姿、議長を務められてる姿は鮮明に覚えています。しかし、当時、私は早稲田の学生でありました。ラーメン屋でラーメンをすすりながら、テレビに映るニュース映像、大平総理の姿をぼんやりと見ていたのを記憶しています。


あのときの学生が40数年たって、今度は自分がサミットの議長を務め、G7をまとめなければならない。こういった立場に立つ、もう、正に「まさか」の世界でありました。皆さんにまずお伝えしたいこと。これは人生の「まさか」、すなわち学生時代には思いもよらなかったことがこの先待ち受けている、こうしたことです。


もしかすると、今日この会場に来てくれている皆さんの中から政治家になり、そして内閣総理大臣になられる方もおられるかもしれません。ビジネスの世界で成功される方もおられるかもしれない。また、文化や芸術、スポーツの世界でスーパースターになる、こういった方もおられるかもしれない。


ただ、もちろんこの良いことばかりではないかもしれない。しかし、何が起こるかわからない未来に尻込み『しりごみ』することなく、希望と好奇心『こうきしん』を持って飛び込んでいってほしいと心から思います。人生の「まさか」、これを前向きに捉えて、希望を持って生きていく。それだけでも、この日々、人生随分気が楽になるのではないか、明るくなるのではないか。こんなことも感じます。


いろんな人生があるけれど、お互い、明るく前向きに生きていこうではありませんか。これが幾度『いくど』となく失敗を繰り返した人間からの皆さんへの最初のメッセージです。そして、その上で、今、日本の総理大臣という立場に立って、今の時代についてどんなふうに思っているのか、これについて申し上げたいと思います。


私は一昨年10月に、第100代内閣総理大臣として就任しました。あれから1年9か月(きゅうかげつ)、振り返って改めて思うことは、今、何十年に一度という難しい課題が次々と生じている、こうしたことです。例えば、3年余りにわたって、新型コロナとの戦い、世界が取り組んできました。日本においても先月、ようやく感染法上の分類が変わった。平時を取り戻すための大きな一歩を踏み出したわけです。


これから世界が経済を復活させ、社会を取り戻していかなければいけない。こういった大事なときを迎えているわけですが、しかしこの今、世界の経済を見るときに、気候変動ですとか、格差の拡大ですとか、人口問題、あるいは高齢化、こうした様々な大きな課題、地球規模の課題を抱えています。今までのこの資本主義のモデル、この経済のモデル。今までのままでは、持続可能性を維持することができないのではないか。


こういったことで、EU(欧州連合)もアメリカも、そして多くの主要国が、この経済のモデルを見直さなければいけない。こういった議論を行っています。EUにおいては次世代EU、あるいはアメリカにおいては現代サプライサイドエコノミーが言われるなど、要は経済、市場や競争に任せているだけでは、持続可能性を維持することができない。持続可能な経済をつくっていくために工夫をしなければ、せっかくコロナを乗り越えても経済を復活させ、持続させることができない。こういった経済の議論が進んでいます。


また、国際社会においてはポスト冷戦期が終わったと言われています。1989年、ベルリンの壁が崩壊してから後、米ソの冷戦期が終わった。新しい時代がスタートしたと言われています。そして、そこから今日まで、世界はグローバリゼーション、グローバル化の取組を進めることによって、平和や繁栄を獲得することができる。


こういった思いで、様々なグローバル化が進んできました。しかし、今、グローバル化を進めて競争を続けてきた世界、この中にあって、大国が正にむき出しの国益をさらけ出し、そして競争を始めてしまっている。また、国連の安保理の常任理事国、世界の平和と安定に責任を持つはずの大国が、国際法を破って他国を侵略する、こういった事態が起きている。


要は、従来のこの国際社会の秩序『ちつじょ』、これが揺るがされている。国際社会を安定させるために、いま一度秩序を考えていかなければいけない。こういった時代が来ています。今、私たちは歴史の転換点にあると思います。こうした時代の変化、世界規模の地殻『ちかく』変動が起こる中で、難しい課題、インフレですとか物価高騰ですとか、エネルギー危機、また食糧危機、さらには新型コロナを始めとする様々な医学的な問題、こうしたものに直面している。


これが今の時代だと思います。そして、こうした大きな変化を伴う時代においては、分断や対立がどんどん進んでいってしまう。しかし、だからこそ、分断から協調へ、そして対立から協力へ、こうした気持ち、精神を大切にしながら、分断から協調へという流れを先導する。こうした外交が今求められている。こうしたことを強く感じています。


総理大臣には、たくさんの仕事があります。経済、生活を守る教育や分権、様々な課題に取り組んでいかなければなりませんが、その中でもとりわけ外交については、よく「首脳外交」という言葉が使われるように、国のトップ、総理大臣の果たす『はたす』べき役割、これは極めて大きいものがあると感じています。


そして、この早稲田大学を私自身思い返すときに誇りに思うのは、早稲田大学のリベラルな自由な校風、そして多様性であると思っています。早稲田大学においては、最近は東京出身者も随分増えてきてしまったというお話も聞いてはおりますが、しかしもともとは地方出身者も多く、それぞれの地元に誇りを持ち、また最近は女子学生の皆さんの割合もどんどん増えていると聞いております。また、海外からの留学生もどんどんと増えている、すばらしい多様性を示してくれてると思っています。


母校愛『ぼこうあい』をしっかり持ちながらも、決して排他的『はいたてき』に集まるのではなく、多様性や包摂性『ほうせつせい』を大事にしながら、世界に挑戦してくれている。これが我が母校、早稲田大学であると感じています。今振り返りますと、この包摂性や多様性が大事だという私自身の国家観や外交政策の原点も、母校早稲田の気風の中で育まれた『はぐくむ』のではないかと思っています。


そして、最後に申し上げたいことは、私自身、失敗や道草や、あるいは回り道をしてきた人間として皆さん方に伝えたいこと。それは人生で経験するあらゆることに意味があるということであります。人生に無駄なことはない。失敗したと思っても、その失敗は必ず将来に意味をなすということ、こういったことを伝えたいと思います。学生の皆さん、是非今の早稲田での時間、あるいは人との交流。これを大切にしてください。もしかすると、


それが皆さんの将来の「まさか」につながっていくかもしれません。


皆さんの輝かしい将来を心から祈念『きねん』して、私の話を終わります。


御清聴ありがとうございました。

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